生まれながらになぜか不幸を引き寄せてしまう光太郎。引っ込み思案で心を開くことができず、親しい友人もいない。血のつながりのない父親との関係をはじめ、家族との距離感にも悩んでいる。高校に入学した光太郎は、先輩?七瀬の勧誘により廃部寸前の文芸部に入ることに。実は光太郎は中学生のとき、小説を書こうとして途中で挫折した経験があった。
個性的な先輩たちや、理論派の原田さん、感覚派の御大という強烈なふたりのOB に振り回されながら、光太郎は自分自身の物語を探しはじめる――。
中村/航
1969年岐阜県生まれ。2002年「リレキショ」で文藝賞を受賞し、デビュー
中田/永一
1978年福岡県生まれ。2008年『百瀬、こっちを向いて。』でデビュー。別名義での作品も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)