作者:田代裕彦 日期:2017-01-19 19:30:46
私はかつて「僕」だった。犯すべきでない罪を犯した。そうして、その短い人生を終えたのだ。生前に犯した罪を後悔していた「僕」は、別人として生き返り、再びこの世界に舞い戻る。けれど、私は私として生活するうちに、「僕」だった頃の記憶のほとんどを失っていた。“案内人”と名乗るそいつが、私の目の前に現れるまで。「やあ。久しぶりだね」かつて犯した犯罪を阻止すること。その為に時を遡り為直す者―“シナオシ”となったこと。私は、私の真の目的を思い出す。こうして再び“シナオシ”となった私は「僕」がこれから犯すであろう罪を阻止する為に動き出す。過去、現在、未来。交錯する時間の流れの中で、私は真実の自分を追う。全てをもう一度、為直しする為に。残された時間は、あと僅か―。衝撃のタイムパラドクス?サスペンス。
作者简介
田代 裕彦
第三回富士見ヤングミステリー大賞受賞「平井骸惚此中ニ有リ」で小説デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)