作者:須田一政 日期:2017-02-22 00:30:34
メタローグ
1967年から70年まで寺山修司主催の演劇実験室?天井桟敷の専属カメラマンであった作者が、71年フリーになってから撮った写真はこれまでに3冊の写真集にまとめられている。都市より辺境あるいは下町の風景とそこに暮らす人々を、6×6サイズの正方形フォーマットに写し出した彼の初期の作品『風姿花伝』(76年刊)は、アマチュア層に多くの追随者を生み出すほどの影響力を持っていた。そのような須田調はこの写真集にも健在であるが、そうした映像の中に小型スパイカメラで撮られた荒い粒子の映像が白日夢のように唐突に組み込まれている。(杉山八重子/東川フォトアーカイブス)
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内容(「BOOK」データベースより)
人間の容姿、風景に写りこんだ時代の断片が写真を見る者の個人的な記憶の紐になることがある。私自身でさえ、作品は単なる現象の証拠でしかない。記憶はその裏側に存在を潜めている。